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【経営者と女性スキャンダル#3】フィフィが語る「不倫もパパ活も社長が”即刻退場”にならない日本の緩さ」

海外ではありえない“男性主体”のプライベートパーティー

ところで、横浜ゴムの現会長兼CEOは、社長だった2022年に20代女性と「パパ活」していると『週刊文春』で報道されました。女性と出会ったのは、彼女が働いていた銀座のクラブだそうです。大企業の会長、社長ともなれば海外の偉い方とも交流があると思いますが、接待として彼らをナイトクラブやラウンジに連れて行ったら「馬鹿にしているのか」と思われます。なのに、そういう場に自ら足を運んでしまう。

文春の記事によれば、女性に相当入れ込んで、旅行をしたり高級ブランド品を買い与えていたようですが、女性がついていくのは「あなたが好き」だからではなく、「あなたのお金が好き」だから。「わかってないんだ、この人」って思いましたね。

妻からしたら、夫がパパ活しようが不倫しようが「別にいいわ」と思っているかもしれませんが、家庭と企業での立ち位置は明確に違います。そういう人をトップとして許していること自体、会社の品格が問われるというものです。

先ほどから言っているように、経営トップの異性問題は足元を掬われるリスクでしかありません。端から「やらなきゃいい」という単純な話ですが、今まで取り上げてきた企業を見れば分かるように、どうも“自制”するのが難しい方たちが多いようです。

TOKAI HDでは2022年に内部告発により、社長(同年9月で解任)のゴルフの練習やマッサージ、漫画購入にまで至る経費流用、果ては自社のゲストハウスで出張コンパニオンを呼んでの混浴、会社が経費で購入したクルーザーで女優などの友人たちと豪華クルージング等々、「ちょっと大丈夫⁉」といった事案が明るみになりました。

経費流用は解任待ったなしの案件ですが、そもそも、海外ではどんなに親しくても「プライベートで会いましょう」となったら家族やパートナーを同伴しますし、それが礼儀です。一人で来たら「どうして一人なの?」と聞かれますからね。家族やパートナーがいることで各人の行動が引き締まるし、フレンドリーでハートフルな場になる。家族やパートナーを連れていける場は、イコール健全な場であるとみんなに証明もできる。間違っても「プライベートだからコンパニオンを呼ぼう」なんてスケベ心は出ません。

加えて、プライベートのパーティーは「この人は普段どんな人なのか」を見極める場でもあるんです。家族やパートナーにどう接しているかはとても重要な評価軸になります。完璧な人間はいませんし、誰だって不祥事というリスクと隣り合わせではありますが、間違っても「酒を飲んだら無礼講」「プライベートなら多少失礼な言動も許される」といった意識はありません。

私は基本的には「日本には日本のやり方がある」というスタンスですが、ことコンプライアンス、リスク管理に関しては欧米の方がしっかりしているので、今、海外ではどうなっているのかをきちんと見ておく必要があると思います。

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